自宅にある不用品を処分したい時、皆さんはどのように処分されているでしょうか。
出張買取は自宅まで不用品を取りに来てくれて便利ですが、実は年々トラブルの数も急増しています。
そこで今回は出張買取は本当に危険なのか、その実態を紹介します。
また利用する時にトラブルに巻き込まれない様にする為の注意点と対策についても紹介します。
出張買取とは?
出張買取とは自宅にある不用品を自宅まで取りに来て監査してくれるサービスです。
大型家具や貴金属まで取扱商品は様々です。
出張買取は買い取り業者に電話で依頼すると指定日時に担当者が自宅まで来ます。
その際に買い取って欲しい物を見せると、その場で監査してくれます。
自分から売りたい物を持って出向く必要がないのでとても便利です。
更に出張買取の業者の数は年々増えています。
引っ越し・遺品整理・断捨離など、様々な場面での利用者も増えていて、今後も更に利用者が増えると予想されます。
出張買取のメリット・デメリット
出張買取のメリットは自宅で直接対面しながら査定してもらえる事です。
対面買取店舗が遠い場合や、自分から荷物を持って移動するのが大変な場合に便利です。
売るかどうか迷っている物も、査定を聞いてから決めることができます。
査定数の指定はないので、当日業者が来て話をしてから追加で査定依頼をすることもできます。
また買い取り業者によっては担当者を指名できるところもあります。
特に男性が自宅に来ることを懸念する人は、女性業者に依頼する事も可能です。
一人暮らしの女性の人も安心して利用する事ができます。
出張買取のデメリットは査定額に納得がいかない場合、交渉しにくいことがあります。
査定額を元に売るかどうするか、その場で判断しないといけません。
査定額が希望額よりも低かった場合、交渉したくても交渉できる雰囲気がないとなかなか言い出しにくい事もあります。
出張買取のトラブルとは

出張買取のトラブル件数は減少しつつあるものの、未だに多くのトラブルが発生しています。
2013年に特定商取引法が制定されましたが、周知が低く悪徳業者も多い事から最初はあまり改善が見られませんでした。
消費者生活センターに寄せられる相談数は2016年には過去最多の8,600件以上もありました。
その年を境に少しずつ減少はしていますが、2020年でも3,200件以上の相談がよせられています。
よく相談にあがるトラブルには以下のようなものがあります。
クーリングオフ関連
クーリングオフとは、商品・サービスの契約から各企業が設けている一定日数までの間であれば契約解約できる制度の事です。
このクーリングオフは出張買取も対象になります。
買取後にやはり買取を辞めたいと思った場合にクーリングオフを利用する事ができます。
しかし以下のような場合はクーリングオフをしっかり行っていないと判断できます。
・買い取ってもらった物に納得がいかない為、連絡先に連絡してみるが繋がらない
・契約した時にクーリングオフの説明がなく、契約書も渡されなかった
・クーリングオフ期間でありながらも、既に販売してしまったと言われ現物が戻ってこない
これらは意図的にクーリングオフを避けている悪質業者の可能性が高いです。
本来出張買取を行う際には、特定商取引法に基づき必要事項を記入した書面を契約書として渡す義務があります。
買い取り業者は買取時に契約書を記載し手渡す事、クーリングオフの説明をする事は特定商取引法で決められています。
この書類には連絡先の記入も義務図けられているので、連絡しても連絡が取れない場合は嘘の記載と判断され契約書は違法になります。
虚偽記載がある場合、クーリングオフ期間が過ぎてもクーリングオフの対象になる可能性があります。
悪質行為関連
悪質業者による以下の行動でのトラブルも発生しています。
・強引な買取、買取希望品以外の買取を強引に営業された
・無料回収なのにリサイクル料金を要求された
・突然訪問され、安い値段で買いとられた
これらは全て悪質行為に該当し、内容によっては特定商取引法違反になります。
突然訪問での買取や、適正価格ではない価格での取引は後に大きな問題に発展する可能性を秘めています。
また連絡先や契約書の提示がなく追跡や連絡をする事も出来なくなってしまい、売り手があきらめざるを得なくなってしまうケースも多々あります。
恐怖を感じさせ無理矢理売らせたり、暴言を吐いて黙らせるなどして精神的苦痛を感じさせるケースも多発しています。
こうしたトラブルを避ける為にも、出張買取を利用する時には事前に注意ポイントと対策を知っておく必要があります。
出張買取の注意点と対策

出張買取を利用する時には以下のポイントを考慮した注意点を対策を取る必要があります。
アポイントのない買取業者は利用しない
自ら買取業者を利用したいと考えている時は、必ず訪問日を決めできれば大人2人以上が家にいる時間にしましょう。
突然の訪問・電話勧誘・巡回買取を行っている業者は報告されているトラブルが多いので、できるだけ利用しないようにしましょう。
またトラブルの多くは売り手の弱さを見越して業者が行う事が多いです。
トラブル回避の為にも大人2人が取引に立ち会えるようにしましょう。
2人立ち会う事で取引時に起こりがちな問題を避けることができます。
業者の確認をする
出張買取に実際に来た時に業者が証明書を身につけているか確認しましょう。
買取ができる業者には許可証・行商従事者証を携帯して業務を行うように義務付けられています。
証明書を身につけていない状態での取引は問題を起こしかねないので、身につけていない場合には提示を求めましょう。
提示を拒んだり、無いと言った場合は取引をその場でやめましょう。
その際に業者が文句や暴言を言い出した場合は、違法取引になるのでできない旨を伝えましょう。
契約書の作成、クーリングオフの確認をする
契約書の作成、クーリングオフの説明は買い取り業者の義務です。
買取時に契約書を作成しなかったり、クーリングオフはないと主張する業者との取引は止めましょう。
業者が契約書なんていらないと主張してきた場合は、特定商取引法違反に該当する事を伝えましょう。
またクーリングオフは説明を聞くだけではなく、内容もきちんと確認しておきましょう。
この2つがしっかりできていないと後に問題が起きても逃げられてしまう可能性があります。
必ず内容を確認できた上で、取引を進めましょう。
嫌な予感がしたら取引を辞める
査定段階や取引準備中に何かトラブルに発展しそうな感じがしたり、嫌な予感がする場合には取引を中止しましょう。
出張買取を利用すると「わざわざ家に来てもらっている」という感覚から、取引をしないといけないと思ってしまいがちです。
しかし取引は必ずしもする必要はありません。
査定額が思っていたより低かった場合、業者の態度が気に入らなかった場合などを始め、売り手本人が好まない場合は無理に取引をする必要はありません。
業者が文句や不満を言ってきた場合は、その場で消費者センターや警察すると告げ速やかに帰ってもらいましょう。
まとめ
出張買取は便利ですが、トラブルも起きやすい課題があります。
トラブルの種になりやすい課題を予め知っておく事で、査定や取引で対策をとることができます。
この記事では実際にどのようなトラブルが起きていて、出張買取をする際に気を付けたい注意点と対策について紹介しました。
出張買取の利用を検討している人は、この記事を参考に注意ポイントに気を付けながら利用してみてください。