「生前整理」や「終活」という言葉を最近よく耳にします。それらは高齢者がするもの、と思われがちですが、そんなことはありません。
早い人では40代から生前整理を始めています。
この記事では生前整理とは一体何をするのか、なぜ早いうちに行った方がよいのか、などをお伝えします。
生前整理をする意味
まず、なぜ生前整理をした方がよいのでしょうか。それについて解説します。
ライフステージの変化に備える
歳を重ねると若いころとは違い、病気やケガのリスクが高まってきます。
突然の入院や高齢者施設への入居に備えて、身の回りの片づけをしておくことはとても大事です。
家族へ自分の意思を伝える
生前整理は不用品を処理するだけではありません。遺産や葬儀について、どのようにして欲しいのかを事前に家族に伝えておく、という側面もあります。
自分の死後、家族が慌てることのないよう、老後の人生についてご自身がどのように思っているのかを家族に伝えておきましょう。
若いうちに生前整理を行うメリット
最近では40代から生前整理をする人が増えています。
「まだ早すぎる!」と思っている方が多いですが、若いうちに生前整理をしておくメリットをお伝えします。
体力があるうちに自分で行える
自宅の荷物の片づけをしようとすると、思いのほか体力を使います。
高いところにしまい込んでいる荷物や大型の荷物を整理している時にケガをしてしまった!というのはよくある話です。
若くて体力のあるうちに生前整理を済ませておくことで、老後の負担が減る上に、荷物が減ることで部屋がすっきりとし、快適な生活が送れます。まさに一石二鳥です。
家族への負担を減らせる
自分が死んでしまった後、家族に遺品整理を全て任せるのは大変負担となります。
家族のためにも自分の荷物は自分で整理しておくのがよいでしょう。
生前整理ですること
生前整理とは一体何をすればよいのでしょうか?詳しく解説いたします。
保険証券や預金通帳の整理
自分が入っている生命保険の証券や預金通帳、印鑑などの貴重品は整理して一か所にまとめておきましょう。
入院した時にまとまったお金が必要になった際でも、前もって家族に置き場所を伝えておけば、いざという時に慌てません。
資産の整理
自分の所有している土地や株などの資産についても整理しておきましょう。
親族からは言い出しにくい話題ですので、自分から遺産についての意思を家族に伝えておくことで、みんなが安心できます。
一番効果的なのは遺言書を残しておくことです。
家にある「もの」の整理
身の回りにある「もの」の整理を進めていきます。いつか使うかも……と所有している物はありませんか?今使っていないものは今後も使う機会はありません。
生活に必要のない物は少しずつ手放したり、人に譲ったりして整理していきましょう。
不用品はリサイクルショップで買い取ってもらえば、ちょっとしたお小遣いにもなります。
「もの」の生前整理はプロに依頼できる
所有している物が多くて自分たちでは処分できない、という場合には生前整理をプロに依頼することも可能です。
業者に依頼した時の相場
生前整理を業者に依頼した場合、費用は2tトラックで60,000円~80,000円が相場です。
あらかじめ処分するものを決めてから業者に見積もり依頼をすると良いでしょう。
不用品処理の資格を持っている業者に頼む
不用品の処理にあたっては「一般廃棄物収集運搬許可証」という許可が必要です。
依頼する際には、この資格を取得している業者かどうかを確認しましょう。
中には「生前整理アドバイザー」という資格を持つスタッフが在籍している業者もありますので、生前整理についてより詳しく教えて欲しい、具体的な進め方をアドバイスして欲しい、という方はそちらに依頼するとよいでしょう。
まとめ
「まだ自分には関係ない。」「いつかしなければ。」と後回しになりがちな生前整理。
しかし生前整理を早めに終わらせることで、その後の人生をストレスなく過ごせます。
自分の荷物や資産を把握し、処分したり意思を伝えたりすることで、余計な考え事が減るからです。
また生前整理を通して、老後の生き方や自分の残りの人生について深く見直すこともできます。
心穏やかに長生きするためにも、若いうちに生前整理を済ませておくことが大事ですね。